岡山県
西粟倉
にしあわくら
「このままじゃない道を、わたしは選ぶ。」 生き方とナリワイを探求する、1年間の研究所。 西粟倉ローカルライフラボ2期生募集スタート!
Date : 2018.06.06
ずっと続けてきた仕事や趣味、密かにやってみたいと温め続けてきたこと、あなたにはありますか?
がむしゃらにやってきて、ある程度の成果や評価も得た。このままでもやっていけるけれど、心のどこかで「このままじゃない道もあるかもしれない」と思っている。そんな想いを受け留める「このままじゃない道」の選択肢として、西粟倉ローカルライフラボ(以下、LLL)があります。ご自身の想いを大切にして、興味、経験、スキルと向き合い、これからの生き方と生業(ナリワイ)を、人口約1500人の村「岡山県西粟倉村」で1年間研究していただけるプログラムです。
このままじゃない道、本当にあるかもしれません。あなたの大切な1年間を使って、あなたにとって本当に大切な生き方とナリワイに向き合ってみませんか?
人口1500人の村で、自分の生き方とナリワイを研究する
申し遅れましたが、私はLLLの企画運営を担当しているエーゼロ株式会社(以下、エーゼロ)の高橋と申します。
千葉県出身で、東京の会社で9年ほど働いた後、岡山に移住してきました。東京では日々仕事に明け暮れ、しばらくは自分の生き方や仕事のあり方、暮らし方に目を向ける余裕はほとんどありませんでした。ですが、30歳を迎えたこともあってか、自然と徐々にこれからのことに目が向くようになり、「このままじゃいけない」という気持ちが強まっていきました。もちろん、そのままの仕事や暮らしを続けることもできたと思います。それでも、そのままである自分をもはや想像できなかったですし、一歩踏み出したくて仕方がなかったのです。そんな時、西粟倉村にあるエーゼロへの転職が決まっていた方に声をかけていただき、結局一度も村に足を運ばずに転職と移住を決めました(笑)。
今はコーディネーターという立場で、村で新しい一歩を踏み出したLLL1期生のサポート等をさせていただいています。私自身は人生ですごくやりたいことがあるわけではないですし、起業したいという気持ちも今はありません。一方で西粟倉村は人口約1500人の過疎化が進む村にもかかわらず、多くの起業家の方がいて、生き生きとやりたいことをやりたいようにしている村民の方がいます。そうすると、ほんのりと私も何かやっちゃおうかな!という気分にはなります(笑)
そうこうして移住して3年目を迎えますが、私自身、生き方もナリワイもまだまだ研究中です。LLL1期生の方々と同じ立場で、日々自分や人生に向き合い、これからの生き方やナリワイについて一緒に考え続けています。
1期生5名は、まさに生き方とナリワイを模索中
前置きが長くなってしまいましたが、いよいよLLLのプログラムを説明させていただきます。まずはLLLの研究生になるとどんな生活になるのか。
LLL2期生の研究生生活は、2019年4月から始まります。西粟倉村内に居を移し、初めに1年間の研究テーマ(自分がつくっていくナリワイの仮説)と目標を設定します。その研究テーマ、目標を見据えて、ご自身で1年間仮説検証を繰り返していきます。研究期間中にはフィールドワークや月1の研修ゼミ、月1の個別面談等、地域や地域に住む人への理解を深めたり、2期生同士で研究テーマや研究の進捗等をブラッシュアップし合う機会もあります。この同期の仲間たちでサポートし合える環境、私たちコーディネーターや西粟倉村役場の皆さんが伴走していることこそが、LLLの一番の魅力だと私は思っています。新しい環境で新しいことを始めるのはハードルが高いことですし、一人ぼっちでは頑張り切れないこともたくさんあると考えているからです。
また、LLLの研究期間中、移住を伴う都市部在住の方(※)には地域おこし協力隊制度が適用され、月額20万円の報償費+年額45万円の活動支援費が支給されます。つまり、1年間一定の資金を得ながら自分の生き方やナリワイについて研究できるという何とも贅沢なプログラムなのです!
そんな環境で、既に1期生5名が今年4月から、村内で研究活動を開始しています。5名の経歴や人柄は本当に様々。今回は5名のうち3名の研究生をご紹介したいと思います。
まずは、前職で設備設計の仕事に携わっていた細谷由梨奈さん。
それまで仕事や勉強に時間をかけていましたが、病に倒れたことをきっかけに、自分の気持ちをおざなりに暮らしてきてしまったことに気付いたと言います。自分を大切にしながら、自分の生き方や想いに向き合いたいと、西粟倉にやってきました。村に来てからは2つのことに取り組んでいます。1つは経験はありませんが、自分が物事を誰かに伝えた際に、その人がわかった!とぱっと顔が輝く瞬間が好きという興味から、村の子どもたち向けの教育プログラムに関するプロジェクトに関わり始めています。もう1つは村内で苺のお菓子をつくる企業での研修です。フィールドワークで社長さんと出会い、そのいつも明るく楽しそうに仕事に取り組む姿に憧れ、こんな人になりたい!と純粋に思ったそう。自ら社長さんにアタックし、自分の得意な経理的な業務で役割を担う研修を行っています。この2つのことを通じて、夢を持つ人と共に歩み、共に夢を現実にしていく「設計士」となることを目指し、活動中です。
続いてのお二人は、なんとご夫婦で村に来られた猪田有弥さんと敦子さん。
有弥さんは新聞社での勤務経験後、シンクタンクで文化施設や福祉分野のコンサルを担当されてきました。いま一番興味があるのは「交通」です。元々てっちゃんだった有弥さんは、西粟倉村は日本一交通の便が良い田舎だと断言します(笑)。村内の鉄道やバス、行き交う人々の移動手段を組み合わせ、現在は車がないと村では暮らせないという固定概念を覆し、日本一便利な田舎を本当の意味で実現したいと活動中です。
奥様である敦子さんは、助産師さん。赤ちゃんが大好きで、長年病院に勤めてきましたが、病院の枠組みではやりたいことがやりきれないというジレンマを抱えてきました。村ではいよいよその枠組みを超え、産前産後の母子ケアを中心とした、村民がいきいきと生きていくための健康サポートがしたいと、自身の新しい役割をつくる活動を進めています。
5名ともまだ村に入って2ヵ月ですが、日々自分と人生に向き合い、村を知り理解して、それぞれが自分の歩みたい道を歩むために、それぞれが少しずつちゃんと進んでいるなと感じています。ここから先、彼らがどんな道を歩んでいくのか、そして3月にはどんな道を選ぶことになるのか、本当にワクワクしていますし、毎日変化する彼らの動きが楽しみです。
※ 地域おこし協力隊としての採用について
三大都市圏内・外に限らず、都市地域および政令指定都市在住の方が対象になります。全部条件不利地域の方は対象となりません。また、一部条件不利地域にお住まいの方は区域によって異なりますのでお問い合わせください。
特別交付税措置に係る地域要件確認表をみる
2期生には、こんな人に来てほしい!
そして早くも、LLL2期生の募集をスタートします!エントリー締切は9月30日。選考では、必須参加のフィールドワークと選考面談を行います。フィールドワークでは、村の資源や人々、暮らしを紹介する視察やナリワイづくりの先駆者による講演会、懇親会、ご自身の強みや生き方、大切にしたいこと等を整理するワークショップなどを予定しています。選考面談では、フィールドワークで感じたことを踏まえ、専門家、コーディネーターと共に、これからの生き方で大切にしたいご自身らしさやご自身の強み、今後つくっていきたいナリワイの仮説などを教えていただきたいと考えています。
ちなみに、フィールドワークを必須参加にしている理由は、選考をさせていただく上で、実際に研究活動を行うフィールドを事前に体感していただき、共に働き、暮らす仲間となる村役場や村民の方々の人柄や想いに触れていただくことが、エントリー者にとっても私たちにとってもミスマッチを減らすことになると考えるからです。ただし、フィールドワークに参加する時点では、エントリーすることを決めていなくても構いません。あくまで「お見合い」の場ですので、自分がここで1年間活動してみたい!と思えるかどうか、ぜひ現地で感じてみてください。
そして、2期生にはどんな人に来てほしいかというと…冒頭でもお伝えしましたが、何かしらの興味・経験・スキルを持っていて、心のどこかで「このままじゃない道もあるかも?」と思っている人です!弁護士や看護師、会計士など、専門家と呼ばれる分野で活躍されてきた皆さんや、会社で着実に成果を積み上げてきた皆さん等、心当たりはありませんか?もし自分のことかもしれない、と少しでも思った方は、ぜひ一度ご相談ください。LLLへのエントリーすることが、あなたの人生にとってベストかどうかも含めて、あなたの生き方やナリワイづくりについてお話しできたらと考えています。
7月には東京で小規模な相談会を開催予定です。ご都合があう方はぜひ足をお運びください!皆さんとお会いできることを、心から楽しみにしています。