「想いを、起点に。」 ローカルベンチャースクール
ローカルライフラボ2017

いよいよローカルベンチャースクール2017がスタートします。今年はあたらしい研究室も新設。プログラムを運営するエーゼロ株式会社の牧大介が語ります。

 

地域に仕事がなければ、作るしかない

ローカルベンチャースクール(以下、LVS)が始まったのは、「移住した若者が活躍できるような魅力ある仕事が少ない」と西粟倉役場から相談されていたことがきかっけでした。仕事がないと嘆いていても仕方がないし、ないようなら作るしかない。魅力ある事業を地域に作る起業する人を増やそうと、起業家発掘・育成するプログラム「ローカルベンチャースクール」を2015年に始めました。

西粟倉でのLVS1年目のコピーは「定住しなくて、いいんです。」 2年目は「ちゃんと、稼ごう。」 LVSを通して起業家が生まれて、小さい会社が増えてきた一方で、彼らは目の前の事業に精一杯なので、地域を楽しむことやじっくり子育てをする余裕がありませんでした。そういう状況をみて、社員を採用して、給料もきちんと支払えるような一定規模の会社も出てくるべきだと思ったんです。
昨年からは、北海道厚真町でもLVSが始まり、2名採択しています。継続してきたことで、両地域とも役場、メンター、サポーターが連携して支援する体制も整ってきました。

 

今年新たにスタートする「ローカルライフラボ」

今年はLVSに加えて、新たに「ローカルライフラボ」を新設します。

 

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移住して起業するのはハードルが高いけれど、地域や移住に興味はあって、どんな暮らしをしていきたいか、もやもやしている人も増えています。ローカルライフラボ(以下、LLL)はLVSよりもハードルを下げて、関心ある人が一歩踏み出せる機会です。西粟倉、厚真の2地域で募集し、採択者は研究員となって自由なテーマで可能性を探求します。仮説検証を続けていき、その先は、地域で起業しても、企業に就職しても、何か別の方法を見つけてもよいと思っています。

西粟倉も起業の村というイメージがついていますが、純粋に地域で暮らしたい人や就職したい人も、住民として暮らせる環境が整ってきました。田舎には実は雇用があるし、西粟倉村の企業に就職する人も出てきてほしいですね。
LVSもLLLも、地域の中で自分の可能性を探して、考える猶予期間にしてほしいです。

起業する人も、なんでもパーフェクトにこなせて、完璧で強いマッチョな人というのは正直ちょっと恐いくらいで、笑。”自分自身が輝けることが最優先”という時代がきているし、想いのある人にきてもらえたら。どう生きたいか、暮らしたいか、迷っている人やじっくり考えたい人はLLLラボの研究生になってほしいし、LVSは事業計画をしっかり書けて、ビジネスモデルを描ける人、社会にインパクトを与える人であってほしいですね。

 

今は過渡期。多様性が認められる社会へ

ローカルベンチャースクールを立ち上げた頃に比べても、世の中の状況が変化しています。都会で人間社会に疲れた人や、大企業の方が自由が効かないという状況もある。一方で、地方の過疎化も止まらないし、移住しても苦労を抱えている人もいる。そういう状況の中で、多様性が認められる社会にしていきたい。今はちょうどその過渡期です。

今後さらに日本地域全体で過疎化が進んでいく中で、西粟倉や厚真という辺境の地だからこそ、変わっていける。地方だから大切にできるものがあるということを、率先して示していきたい。多様性のある社会にこそ、可能性を感じられると思うし、その方向に向かっていくと思っています。
LVSやLLLの参加者が、その多様性を担う一員になっていくことに期待しています。

ローカルベンチャースクール

http://throughme.jp/lvs/

ローカルライフラボ

http://throughme.jp/lll/