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機械大好き!少年のこころを持った技術者集団が新たに仲間を募集

岡山県美作市にある株式会社末元住宅設備は、電気、水道といったインフラを支え、近隣の法人個人から信頼を得てきた技術者集団です。ただの設備会社でしょ、と侮るなかれ。お客様の期待を超えていこうというプロ意識と、前代未聞の案件でもつい引き受けてしまうという人の良さで、あらゆる難題に応えてきました。「趣味のバイクも、ついついこっちゃうんですよね…」オンオフに関わらず、機械について話すときは少年のように瞳を輝かせて話してくださる皆さん。今チャレンジングな案件が増えつつある隣村、西粟倉村の担当候補として、新たな仲間を募集します。

 

設備会社の範囲、超えてます

– まず、末元住宅設備さんがどんな事業をされているか、教えていただけますか。
正幸:この辺りの電気・水道・空調や給排水に関わる設備工事を、一括で請負ってます。お客さんも一般住宅から公共施設、工場や業務用の設備まで、幅広いですね。電化リフォームとかエコキュート、蓄熱暖房、ボイラー、下水道工事などなど、いわゆる設備工事というものは一通りやっていて、できないものはないです。
田代:もともとは美作市の仕事がメインだったんだけど、少しずつ社員が増えて市外の案件にも行きだすようになって、今は津山や西粟倉村、遠いと鳥取とか、関わりのある地域も増えてます。

– 設備会社さんというと、これだけワンストップでできる会社というのは、珍しいのでしょうか。電気工事、水道工事と専門で分かれているところに比べて、どんなよさがあるのですか。
田代:うちは大手企業さんとの仕事をしたりもするんですけど、大手の設備会社さんなんかは電気屋、水道屋、空調屋さんって担当が3人別々でいて、わざわざ時間かけていろいろ調整してやっと打ち合わせ、提案をまとめるのにさらに時間がかかるっていうこともあって。そんな面倒なことせんでも、うちだったら水道・空調・給排水、一人で全部分かるなと思ってね。
たとえばここにボイラーを置いたら、今後空調工事するスペースがないんや、とか、全部自分で考えて提案するんですよ。そしたら大手さんと取引してたお客さんが、お前みたいな奴、便利でええなと言ってくれるようになったり。その場でもう結論が出るからね。それで気づいたらどんどんできることが増えていって。
まあ、うちは社長も常務も僕もそうやけど、断るのが下手でね。頼まれたらついうんうんと聞いてしまって。内心「こんなんやったことないしなぁ」とか思うんやけど、でもまぁ考えて何かやってみれば、できるんじゃないかなって。分からないことはうちにない部門を持ってるどっかの職人さんとかを色々紹介して貰ったりしながら、情報交換してここまでやってきた感じです。

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– お客さんのニーズに応え続けて、気づいたらできることが設備会社の領域を超えていたということですか。
田代:うちの常務なんかは今、ステンレスとかアルミの溶接もできるんですよ。それって電気・水道・空調とは分野が違うんで、大掛かりなものは専門の業者がやるんですけれども、ちょっとした改修とかだったらうちでできますよ、って言って。できたものを持って行ったら「これ、お前のとこが作ったんじゃ!?」って喜んでくれる。すごい利益にはならないんですけど、それがちょっとした宣伝にもなって「ようわからんけど、とりあえず末元やったら何とかしてくれるかもしらんな」と言ってもらえるようになってますね。

– このお仕事の魅力って、どんなときに感じますか。
田代:やっぱ電気・水道っていうのは生活になくてはならないものなんで、水道の破裂とかボイラーの故障を直したりしても、すごい喜ばれるんですよね。仕事始めた当時なんかは終わった後もコーヒー飲んで帰れ、お菓子食べてけ、飯食うて帰れ、なんだかんだ言われて。
なんで、うちみたいな設備会社は地域になくてはならないような会社なんやないかと、僕は勝手に思ってます。もしお客さんが困ったりしたらそこに行って対応できるような会社になれたらいいかなって思い続けて、ここまで至ったような感じで。

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オンでもオフでも、機械大好き

– 末元社長は、どんな経緯でこの事業を始められたのですか。
社長:元々うちのおじさんが神戸で、空調とか冷凍機関連の仕事をしてまして。僕もそこでしばらく仕事してたんですけども、奥さんの里がこの辺りで、帰ってこないかっていうて。しょうがないって帰ってきた。僕自身の出身も、この近所なんです。創業は1974年ですね。

– 40年以上事業をやられてきたわけですね。もともとこの辺りには仕事はあったんですか。
社長:いや、ないですよ。特に住宅にこだわる必要もなかったんですけど、たまたま住宅関係の設備から始めて。最初は僕1人で始めたもんですから、友達んとこの案件から始まったんですけど、紹介での仕事も広がってきて。僕はあんまり営業に行ったこともないんですよね。うちの会社は周りに大きゅうしてもらったっていう感じで。
田代:昔なんかは時間もあったんで、昼まで仕事して、それからちょっと写真でも撮りに行くかなんていったり。社長、カメラが趣味なんでね。でも今はそんなん行く余裕ないくらい仕事も増えていってますね。

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– 田代さんや息子の正幸さんから見て、社長さんの魅力ってどんなところにありますか。
田代:どっちか言ったら、辛抱がええいうか、怒ることもないしね。もうやってしもたことを、とやかく言うても仕方ないから「しゃーねぇーなぁほんならもう今更なぁ」って言ってすっと行ってしまうような。後はお前らで自分で考えて行動せよっていうようなかんじですね。
正幸:優しんですよね、すごく。優しすぎて、もうちょっと言やぁええのにっていうこともあるくらい。
田代:あとは有難いことに、ちょっと利益が出たなと思ったら、今まで持ってないような工具を買うてくれたりする。それを使うことによってまた違う技術が生まれるんでね。よその会社の従業員に聞きよったら、「ええな、こんなん持っとって」って言ってもらったり。道具あることによっていい仕事もできるし。
たとえば、これは漏水探知機なんですよ。どこが漏水しよるかわからないんで、水を止めてその中にガスを送ってやって調べる。パイプがどこで割れてるかって見る、カメラもついてて。ここまで設備持っとるもんはおらんですね。これだけで中々な金額かかります。実際はこれ使うて利益が出るか言うたら、お客さんのありがとう、で終わっちゃうことも多いんですけど(笑)。

– (笑)。社長だけでなく、田代さんも機械が大好きなんですね。その機械で微細な漏れが分かれば、お客さんも喜んでくださると。そうやってお客様の期待を超えながら、ここまで来られたわけですもんね。社長から見て、田代さんと、息子の正幸さんはどんな方ですか。
社長:仕事熱心です、僕なんかより断然。時々僕に聞くこともあるんですけど、もともと工作物とかが好きなんもあって、自分で調べて、いろんな物作ったり、工夫しよるんですよね。ようやるなと思います。でも、専務は学生時代はやんちゃだったね。コイツ、高校卒業できるかどうか怪しかったくらい。

– 田代さんのこと、小さいときからご存知なんですね。
田代:僕も地元がこの辺なんです。
高校んときなんかは車乗りとうて、乗りとうて、親に内緒で、バイト三昧して車買うて。ほいでこの辺で車飛ばしてたら、田んぼの中にドボーンって、買うて3日で潰してしもうたり(笑)。正幸にも、わしが貰ろうてきたようなバイクを、お前これ乗れとか言って乗せたりとかして。

– 正幸さんも、物心ついたときから専務さんにいろいろと教わったのですか。
正幸:遊びは、一通り教えてもらいましたね。

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田代:中学校時分なんか、隣村のスキー場へバイク乗って行って、山ん中ダーっと走り回ったりしてたな。今でも外にあるバイクなんかで、今でもレースしたりするし、すごくいいバイクをもうバラバラにして、綺麗にエンジンから何から組み立てて。

– なんだか、お2人のやんちゃな時代が垣間見えますが、機械好きの人にはきっとたまらない話ばかりですね。他の社員の方も、機械好きの方が多いのですか。
田代:そうですね。普段は何かボヤッとしておって、勤まるだろうかって思ってたやつなんかも、やっぱり車が好きだけんかな、きちっと道具も整理したり、大事にしてるね。うちにもう7年勤めて頑張りよるから。ちょっと車とか、機械いじりとかが好きな子だったら、面白い会社だと思うんですけどね。同じ事することないし、現場で考えてせないけん作業になるっていうのもあるんで。

 

未知なる案件の多い、西粟倉村の担当候補を募集

– そんな中で、今回新しいメンバーを迎えたいというお話でしたね。
田代:幸い、今うちにいる若い子は、はよ帰ってこいと言っても、おう、って言うて帰ってこんくらい、現場のとこの流れを責任もってしよるんですよね。有難いもんですよ。

でも、最近は人がちょっと足らんような状態なので、体制を変えないけんなと。僕も社長もね、元気なうちに、次の世代にやっていったほうがいいかなと思って、この3月に世代交代の予定なんです。これからは若手に任せて行くつもりです。

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– 隣村である西粟倉村に住み、ゆくゆくは、今西粟倉で増えてきている薪ボイラーなどの自然エネルギー関係設備のメイン担当がほしい、ということでしょうか。
田代:そうですね。西粟倉に住んでいただいて、仕事量によっては美作だったり、こっちの方で仕事してもらったらええかなと。最近は鳥取方面に高速道路もできて1時間くらいで行けるし、うちの若いのは岡山方面にも行きよるんで、そうやって仕事広げて行くのもありなんかなと思ったりね。

– 西粟倉ではこれまでも、エーゼロ株式会社の新規事業であるウナギ養殖の温度調節設備だったり、天然温泉の湧く元湯の薪ボイラーのようなバイオマス関連設備だったりと、なかなか前例がなさそうな事業を支えられていると聞きました。
田代:ウナギについては、最初は他社さんもいたんだけど、うちは電気・水道・空調、全部の制御もできますんで、試運転しとるうちに変なことがあったら、変えたりっていうことはできるなと思って。ちょっと行き当たりばったりのような部分もあったけど(笑)別のとこのノウハウをうまい具合に使いながらやりましたね。

ボイラーのスイッチ入れる時には、ええかこれ、世話ないかな(大丈夫かな)思いました。相手がウナギ、生き物なんで。ちょっと池の水温が上がりすぎると、茹でウナギになってしまうし(笑)。ちょうどいい温度で止まったときは、あーよかったと思いましたよ。

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– 西粟倉では、今新しい事業に挑戦しようという人が増えていて、そんな時にやったことがない事でも一緒にチャレンジして頂けるような末元さんのような存在は、ほんとうに貴重なんじゃないかなと思います。会社自体も新たな局面にさしかかっているかと思いますが、そんな中でどんな人にきてほしいですか。

正幸:経験はあるに越したことはないですけど、責任感があって真面目な方だったら未経験でも大丈夫かなと思います。あとは僕もそうだったみたいに、機械とか車、単車が好きで、改造して乗ったりするような人とか、大概合うんじゃないかなと思いますね。

– 田代さんや正幸さんのように、バイクや車乗り回していました、という人も楽しんで働けそうですね。入ってきた人には、どんな風に仕事を任せていきたいですか。

社長:入ったら、うちは仕事するのにいろいろと資格が要るんで、一番最初は、電気工事士の資格は取ってもらいますね。これは本人が取らないと仕事できませんから。そのためのサポートはします。

正幸:一人前になるまで3-5年は絶対かかるので、時間をかけてゆっくりと育っていってくれたら。今、20代後半から30代の子が育ってきてるんで、その子らのもとで一緒にいろんな地域の担当もしながら、いずれ西粟倉の案件をメインで担ってくれたらと思ってます。

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– 今後どんな会社にしていきたい、というイメージはありますか。

正幸:僕は、何か一つうちにしかできない領域のものが作れないかなと思っています。

田代:僕が思うに、電気・水道・空調はもう誰でもするんですけど、ちょっとそこに1、2割位アレンジする技術をうちの常務が持っているんで、それをうまい具合に発信できたら、もうちょっと違うもんが出来るんじゃないかなと思いますね。

お話を聞けば聞くほど、仕事に真摯に向き合う姿と、純粋に機械を愛していることを感じさせてくれた末元住宅設備の皆さん。あなたも、根っからの機械好きな皆さんに囲まれて、ここでしか学べない幅広い分野の仕事に挑戦してみてはどうでしょうか。