西粟倉村の地方創生のど真ん中に来い。「地方創生推進室」のリーダー上山参事の右腕募集。

「インターンシップやプロボノ、業務委託で右腕を探している」ということで始まった取材。
聞けば、その右腕の方が働く場所は、西粟倉村役場内にこの4月から立ち上がった新しい部署「地方創生推進室(以下:推進室)」。
この推進室では「地方創生」の切り口で生まれる事業を取りまとめ、縦割り組織を越えて価値創造に取り組み、また役場職員だけでなく今回募集する方も含め、外部の方も入れて構成されるチームとのこと。
そして、特に今回募集するのは推進室のトップである上山隆浩参事の直下のポジション。
なんだかとても興味がそそられる‥!

「私はこの推進室で取り組むことでもっと世界は面白く出来ると感じています。」

上山さんが言う、推進室とはどんな組織なのか、推進室を通じて西粟倉村役場はどんな挑戦をするのか。
そして上山さんの右腕の方には具体的にどんな仕事をしてもらいたいのか。
上山参事に直接お話を伺いました。

推進室で働く、それは既存の考え方の枠を超えた「価値創造」に挑むということ

―今日はどうぞよろしくお願いいたします!

上山)こちらこそよろしくお願いします。

 

-今回は新しい部署で上山さんの右腕の方を募集するということですよね。
聞きたいことが沢山あります!
まず、その新しい部署「地方創生推進室」について聞かせてください。どんな経緯、目的で出来た部署なんでしょうか?

上山)3年前に村長が地方創生により力を入れて取り組もうと生まれたのが、地方創生推進班(以下:推進班)、役場の課を超えた地方創生に取り組む横断チームです。私を含め12名に辞令が出されて出来ました。
西粟倉村が地方創生に取り組むことの象徴としてのチームでもありましたね。
地方創生とは地域の資本価値を上げることです。地域資本といえば西粟倉で言えばまず山、農になるのでそれを管轄していた産業観光課が推進班の取り組みに対して軸を持ってやることになります。当時私は産業観光課の課長でもあり、兼任で地方創生特任参事として推進班のリーダーになりました。
当時は、課や室ではない「班」という横断チームで立ち上がったことにまず可能性を感じていました。こういった取り組みは初めてでしたから。ただ「地方創生に取り組む」はとてもふんわりしてて、何を議論して何を作るのか見えておらず、手探り感もあり悩みながらいましたね。

 

地方創生推進班としての取り組みの最初の年

この推進班の活動は、はじめはほんわり感もありメンバーも進めながらも何をやっているのだろうと戸惑った時もあったと思います。その中でも初年度に、村のこれからの旗印となる「生きるを楽しむ」というキャッチコピーを生み出し、その実現に向けて3年間プロジェクトの企画、事業の立ち上げ、仮説検証を重ねて実践してきました。

ここから生まれたプロジェクトは、例えば、企業と連携しながら地域資源を活用する事業創発に取り組むプロジェクト「むらまるごと研究所」や、教育にアプローチする「あわくら未来アカデミー」、一時託児をはじめとする子育て支援の取り組みが生まれ、今現在も動いています。

推進班のメンバーは、この2年間を通じて村のリソースを活かした事業プロデューサーになっていく実践的なプロセスを踏んできたと思います。

 

推進班の取り組みで生み出したキャッチコピー

総職員数43名(うち幼稚園教諭5名、保健師3名、看護師2名)の約1/3の職員が推進班として関わり、また各課長たちとの議論も重ねながら全庁で取り組んできた西粟倉村役場が、地方創生において次のステージに進む時が来て、立ち上げたのが地方創生推進室だと思います。

 

-なるほど。新しい室を作るには職員数の少ない西粟倉村役場では大きな決断のように思いますが実際はどうでしたか?

上山)いえ、大きな決断ではなくて、とても自然な流れで立ち上がった、必要だから立ち上がったと思っています。

まず、地域がこれからまた一歩二歩進む為の新しい価値観の創造には、既存の仕組みではないかたちでアプローチする必要がある。
そして、推進班の取り組みをはじめ、今役場の既存事業からスピンアウトして生まれた事業が沢山あるのですが、これらは今の縦割りの組織体系の中では、どこかの課1つで担当出来ないものばかりです。
例えば、1つの事業が健康にも、観光にも、産業にも関わってきている。展開次第では教育にも関わる。そうなると役場では、保険福祉課か、産業観光課か、教育委員会か、どこが担当するのか判断しにくくなります。
これらに「地方創生」という大きな傘をかけて誰かがハブとして見ながら、事業、人、リソースを有機的に繋ぎ合わせて、効果が最大に出るようにファイナンスも含めて仕組みにしていく必要があります。
ここを推進室が担うことになるわけです。
推進室は役場内の位置づけとして、地方創生ということでは各課のひとつ上に立ち事業を把握し、進めていくことになります。

推進室では、より新たな価値創造に挑戦したいと思っています。
それは、既存の考え方の枠を超えた「価値」を生み出していこうということです。既存の考え方では、「そこにある価値をどう引き出すか」「どう最大化するか」だったと思うのですが、これからは新たな仕組みや視点、考え方を取り入れて「価値」を再定義していく必要があり、ここに意識を持って取り組んで行きます。
例えば、森林は、これまで「百年の森林構想」により木材生産という森林資本の価値の最大化のために川下や川上の整備に取り組んできましたが、スギ・ヒノキだけでなく短期間で収益性のあがるモノの生産や健康や教育などのコトによる価値を出せる新しい森林ローカルベンチャーが生まれる場所として活用することができる。
このような俯瞰した視点を持ちながら価値を再定義していくことは、推進室だから出来ることだと思っています。

 

 

外部の方を入れたチーム作り、それはチャレンジでもあるけど自然なこと

―推進室で取り組まれる具体的な事業はもう決まっていますか?

上山)今決まっているのは全国の自治体と広域連携を組みながらローカルベンチャーの動きを推進する事業(自治体広域連携によるローカルベンチャー推進事業)、推進班の取り組みから生まれた、企業連携を通じて地域に様々な事業を起こしていくむらまるごと研究所、SDGsの普及啓発事業と森林を通じた持続可能な地域づくりを目指したSDGsモデル事業の推進です。あと総合振興計画・総合戦略も担当することになります。
ただ、これ以外にも「地方創生」という切り口で生まれる事業が今年度も生まれてくると思います。

様々な事業のように見えるかもしれませんが、どの事業も共通点があります。
地方創生であることはもちろんですが、それは「もう1つ先の未来をどうつくるか」に取り組んでいくことだと思っています。
そしてその取り組みは、行政だけでなく様々な分野の方々と共に行っていくということ。
これが地方創生推進室の業務であり、面白さだと思っています。

 

―地方創生推進室はどのようなチーム編成でしょうか?

上山)室長に私、そしてもうひとり梶並くんという職員がいて今は2名です。ここに今回募集する方を含めて3名ほどのプロボノやインターン生を入れてチームを作ろうと思っています。
これも実はチャレンジです。
職員じゃないの方を入れて新たな事業を創り上げる、このスキームが役場内で出来れば西粟倉村役場は新たな事業に取り組みやすくなります。
また、ただ人手が足りないからほしいということではなくて、外部の方に入ってもらうことで面白い化学反応もおきると思っています。
チャレンジと言いつつ、このかたちでチームを作ろうとしたことは自然な流れです。
外部の方を入れて事業を作り回していくことは推進班の時にどんどんと起こっていました。
コーディネーターとなってもらったり、企画検討会議に入ってもらったり、立ち上がったプロジェクトの実働を担っていたりして様々な事業が進めてこれています。
私自身も多様なフィールド、分野の方と関わり事業を立ち上げ進めてきました。当たり前のように東京や都市部の方々とやり取りしてきた経験もあるので、推進室では外部の方を入れて事業を立ち上げ加速させていくやり方を積極的に取り入れたいと思っています。

 

上山参事と共に推進室に所属している梶並塁土さん

上司となる上山参事は、新規事業の立ち上げのプロフェッショナル

-なるほど、役場には外部の方を受け入れる土壌が出来ているんですね。
次に、この募集に関心を持たれた方は上司、上山さんについて知りたいと思うので上山さんご自身について伺わせてください。これまでどんなお仕事をされてきたんですか?

上山)私は西粟倉村出身で大学卒業後は民間企業に入ろうとしていたのですが、家族に勧められて受けた役場採用試験に通ってしまい、最後はおばあちゃんに泣かれ根負けして入庁しました。
役場に入ってからすぐに、村の宿泊施設のあわくら荘に行って結婚式場を作る担当になりました。その後役場に戻ったけど、すぐ道の駅あわくらんどの企画から、建設、営業開始まで関わった後、またあわくら荘の経営立て直し。役場に一瞬居て、また出向し観光施設総支配人を4年間やって、平成21年からは役場に戻り産業建設課(産業観光課の前身)で百年の森林事業やローカルベンチャー、SDGsの担当をやってきました。
振り返ると、役場らしくない、、というと語弊があるかもしれませんが、「役場」と聞いてイメージする仕事ではなくて、新しく事業が展開するところ、産業、経済が回るところにいつも携わってきたなと思っています。

 

-とても民間企業に近いお仕事をされてきたんですね。そういったお仕事の面白さはなんでしたか?

上山)面白いのは新規事業であることでした。
どの事業もリスクは有りましたが、自分で創造した世界を作る、従来ないものを創るのはとても楽しかったです。
そうして、西粟倉の取り組みをモデルとして人が集まってくることがまた面白いです。
集まってくる人たちがまた挑戦されて、更に新しいことが連鎖する。この循環が起こっている西粟倉村というフィールドはとても面白いと思っています。

 

 

右腕の仕事、それは「地方創生」に関する業務の参謀役と、企業連携を通じての新規事業創出

―ありがとうございます。今回募集される方について詳しく聴かせてください。

上山)今、私の直下で一緒に動く方を一名探しています。
プロボノでも、インターンシップでもいいと思っています。
私の右腕、左腕になってほしい。
まず、私の直下で推進室全体の業務に関わり参謀として活躍してくれると嬉しいです。
最初はまず私の横に付いて様々な会議や議論に加わり、先程推進室で取り組むと言った事業をはじめ、「地方創生」の傘の下で動く取り組みを理解していってほしいです。そしてそれら事業の現状と未来に目を向け、私と一緒にその事業がより良くなる選択肢を探求、村にとっての価値を見出してもらおうと思っています。

併せてむらまるごと研究所にはしっかりと関わってほしいと思っています。
推進班から生まれたこの事業は、村全体をフィールドとして企業連携を通じた事業創発に取り組むものです。
たった今は検討チームで6月に「むらまるごと研究所」の名称で立ち上がる財団法人の準備や村の課題感やリソースを洗い出している状況です。
この事業で右腕の方には役場側の担当者として状況の把握と、村のリソースを理解し様々な企業と繋げ事業を生み出すことに携わってほしいと思います。
むらまるごと研究所は、色んな知識、技術が集まってくる場所になっていきます。そこから新しい政策も生まれてくると思います。道筋はこれからですが、この立ち上げは本当に楽しいと思いますよ。

 

-参事の直下ということなら、事業の立ち上げ方においては本当に力を付けられるポジションだと思います。むらまるごと研究所も本当に面白そうですね!
どんな方がこの業務に向いていると思われますか?

上山)むらまるごと研究所には限らないですが、推進室の業務は庁内、村の方々、村内外の事業者の方との色々な情報交換が発生するのでコミュニケーションが好きな方が向いていると思います。
また、クリエイティブな方、と言えばいいか、例えばある村のリソースと繋がりそうな企業が「私たちこんな事できます」とプレゼンされた時に、そのリソースだけでなくて「あ、それならあそこと繋げると面白いかもしれない」と想像できる力がある方は面白い仕事になると思います。ただ、ここは経験が影響するところもあるので、必須な条件ではなくてクリエイティブな力を付けたいと言う方でも嬉しいです。

すでにキャリアがある方でも、そうでなくてもこの仕事が面白いと思ってもらえる方なら大歓迎です。ここから3年、修行のつもりできてもらってもいいと思っています。
もちろん、やっていく中で村や仕事に面白さを感じて残ってもらえてもとても嬉しいですが、ずっと居なければいけないと思わず、目の前にある仕事を真剣に取り組んでくれる方に来てほしいです。

 

-ありがとうございます!最後にメッセージがあればお願いします。

上山)自治体としてはすごく新しい世界観でやっていこうとしています。
価値を再定義していきたい、縦割り組織じゃない、職員だけのチームじゃない、それらの先に想像を超える世界があると思います。
それに、地方創生はやらなければいけないことではありますが、“課題を埋めていく作業”“大変でもやらなければいけないこと”というイメージではなくて、地方創生はもっとポジティブで、クリエイティブでワクワクすることだと思います。
西粟倉は、各地で10年先に取り組むことを今年からやっていくぐらいの気持ちです。
学びながら一緒に頑張りましょう。

 

―お話を伺っていてとても魅力的な環境、業務内容でワクワクしました。
上山さんの右腕に関心ある方は是非エントリーをご検討ください!

※募集は終了いたしました

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