岡山県

西粟倉

にしあわくら

ローカルベンチャーとして、幸せに生きる挑戦の始まり

2017年12月16日。
西粟倉ローカルベンチャースクール2017の最終選考会が行われました。
今年は、ローカルベンチャースクール2015、2016の卒業生5組によるプレゼン、ローカルベンチャー‘sピッチと2017の1次選考を通過した3組の最終プレゼンの2部構成。
参加者のエネルギーが集まり、緊張、期待、興奮に溢れた1日、「想いと応援が重なり挑戦が始まる日」のことを、西粟倉村でローカルベンチャーの生態系を研究している神戸大学大学院の坂東がお伝えさせていただきます。

 

想いと応援が絡み合い、走り出した挑戦

発表者、メンター、事務局、応援団、子どもたちなど、当日は約50名が一堂に集まりました。
今日のために準備をしてきた挑戦者とワクワクしながら見守る応援者の皆さん。始まる前から、何か楽しいことが起きそうな、そんな熱気を感じました。副村長とカッチャマンこと勝屋久さんの挨拶からスタート。

1次選考会に続き、スタートは山下副村長から


まずはローカルベンチャースクールの先輩たちのプレゼン、ローカルベンチャー‘sピッチから。たのしいを共有するための鮮やかでかわいい帽子を作りながら、自分自身が幸せでいることを大切にしようとしているUKIYOの山口さん。

自分自身と向き合う時間が、自身の幸せを考えるきっかけに


作り手や子どもたちなど、あらゆる人の可能性の火を消さないための場所を新たに生み出そうとしているフレルの山田さん。

一つ一つの言葉から、新たな可能性を感じさせる


人と山がともにある社会をつくりたい、そんな大きなチャレンジのために努力をこつこつと積み上げている株式会社百森の中井さん、田畑さん。

百森のこれからを色々な角度から語る二人


障がいがあってもなくてもその人の魅力が見えたとき、そのワクワクを大切に、西粟倉村の福祉を変えるチャレンジをしているNPO法人じゅ〜くの大橋さん。

本人のワクワクが会場に伝わっていく


苺を一番美味しい状態で農家さんからお客さんへと年中届けられるように、その挑戦をする場として西粟倉村を選んだ株式会社ミュウの渡部さん。

着実に、大きな一歩を踏み出している渡部さんの姿に感動する方も


皆さんが純度の高い「強い想い」を持って挑戦を始めていて、それが少しずつ形になったり成果として表われていること。それを伝える1人1人の熱がこもったプレゼンに、心揺さぶられました。
そしてその場にいた多くの人がその挑戦を応援し、ずっと見守っていたからこそ、感動も生まれていました。心の底からの「強い想い」は、それに寄り添ってきた人も一緒に育んできたものだから、きっと応援したくなる、いや、応援せずにはいられない。「想いと応援が重なる」とはそういうことなのだと思いました。

会場いる全ての方が、真剣に耳を傾け、丁寧に言葉を染み込ませていく

また、プレゼン後に各方面からいくつも提案が生まれていて、ローカルベンチャーとローカルベンチャーの間からまた新しいものが生まれる瞬間が垣間見えました。挑戦にまた新しい挑戦が重なり、さらに加速しはじめる。挑戦が走り始めているときのドキドキ感、ワクワク感、スピード感。これぞ西粟倉村の強さだと思います。

 

想いを言葉に託すことで、エネルギーが高まる

そしていよいよメインである、今年度のエントリー者によるプレゼン。3名それぞれが今まで温めてきた想いを実現するための計画を発表します。
皆さん少し緊張された様子でしたが、1つ1つ紡ぎだされた言葉は会場にいる人の心を打つ、力強さを感じました。
また発表の最後には皆さんそれぞれを今までずっと近くで見てきた方からの応援コメントがあり、最後に優しく背中を押してもらえるような素敵な言葉がかけられていました。

思いは、時として雫となり、溢れていく

最初から想いがぶれることなく、開始に向けてコツコツと準備を進めてきた方、もがきながらも自分と対話を続け、自分の幸せを追求する覚悟を決めた方、自分の本当に幸せな生き方を見つけ、何かから解放されたようなスッキリした表情を見せた方。
出した答えは三者三様で違うものでしたが、共通していたのは3名ともこの期間を通して真剣に自分と向き合ってきて、自分で納得した答えを出し、自分の人生を生きる覚悟を自分の言葉で伝えたということ。自分の人生を生きる覚悟を決めること。とても勇気のいることです。

明確に意思を持ったその視線は、とても力強く感じる

でも、前回と変わらず西粟倉村には、ローカルベンチャースクールには、その言葉を笑顔で受けとめる皆さんがいました。心からやりたい、挑戦したいと思っている人のそばに、その人を心から応援したい、がんばってほしいと思っている人がいる。
暖かく、エネルギーに、愛に溢れた空間が、そこにはありました。

プレゼンする側も、される側からも、エネルギーが溢れ出す

「ええ仕事じゃなって、思います」と笑顔で話される村役場の上山参事の言葉がとても印象的で、それがすべてを物語っていたようにも思います。

上山参事の発言に、誰もが笑顔とともに納得感を得た

 

新しい挑戦が誕生する瞬間とは

そして最終審査会を終え、岡野真由子さんの「にしあわくらモンテッソーリ 子どもの家」が認定事業として選ばれました。

校長のカッチャマンから発表があり、祝福のハグ

最終プレゼンの際も岡野さんの応援団のお母さんと子どもたちが予想以上にたくさん集まっておられて、西粟倉村にモンテッソーリ教育の場ができることを本当にたくさんの人が待ち望んでおられるのだなと感じました。でもきっとそれもモンテッソーリなら良いというわけでもなくて、子どもが幸せに生きることを心から願う岡野さんのモンテッソーリだからこそ、多くの人がその想いに共感し、応援されているのだろうと思います。そんな風に「想いと応援が重なり」またそこから新しい「挑戦が生まれる」瞬間を目にすることができました。

お母さん達の応援というエネルギーが、岡野さんの純度を高めてくれる

「自分のやりたいこととそれを待ってくれる人がいることが幸せ。今までとは違う覚悟で心を込めてやっていきたい」と話された岡野さん。西粟倉村、そして岡野さんの優しさ、暖かさに支えられて、幸せに生きる力を身につけた子どもたちが育まれていくのだと思うと、なんだか私もワクワクします。

 

自分が幸せになることを大切にする

今回で3度目となった西粟倉ローカルベンチャースクール。
毎年様々な人がエントリーし、多種多様な事業が生まれる中で、ローカルベンチャースクールも、西粟倉村そのものも、毎年変化し続けているのだと思います。そしてこれからもどんどんと進化していくのでしょう。
でも、これからもきっと変わらないと思うもの。それは「ローカルベンチャースクールを卒業した人が幸せになることが喜び」だというスタンス。村に住んでいる人も村と関わった人も幸せになることが西粟倉村にとっても嬉しいことだということ。
まずは村で自分が幸せになること。それが第一。

会場は常に暖かさに包まれていた

そこで幸せに生きる覚悟を決めることって何なのか、私なりに考えました。
まずは今の自分の幸せを認めること。そして、その上で、更に自分が幸せになれる新しい挑戦をすること。
挑戦の中もしくは挑戦の先に、他でもない自分の幸せを見出して、それを自分で切り開く覚悟を持って足を踏み出すこと。それがきっと幸せに生きる覚悟をすることなんだと思います。そしてそれを実践しているのがローカルベンチャーの皆さん。西粟倉村には起業家が集まるというよりも、そういう生き方を選択する人たちが集まると言えるのかもしれません。
そしてローカルベンチャースクールでの時間は皆さんのローカルベンチャーとしての想いだけでなく、その生き方そのものに圧倒されました。
自分がやりたいんだという純度の高い想いだけでなく、それを自分がやるんだという覚悟を持つ強さ、あくまでも自然体な自分でいることなど、尊敬と憧れの気持ちも抱きました。
でもそれと同時に起業することがすべてではないような気もしています。それも、西粟倉でのローカルベンチャーに関わり、支えている人たちから気付かせていただきました。想いに共感したから一緒にやってみよう、更に大きくしていくために、何かお手伝いしよう、そんな皆さんもまた、何かしらの強い想いを持っていて、それが新しく生まれたものを加速させている。想いが想いに、人が人に支えられて、支え合って、今の西粟倉村があるのだろうと思います。

心から笑顔が溢れることも、ローカルベンチャースクールの醍醐味


幸せに生きること。これはきっと西粟倉村に限らず、どこでも、誰でも、大切なことだと思います。
周りを幸せにするためにも、まずは自分が幸せになること。
当たり前のことのようで難しい。でもこれからもずっと、大切にしていきたいし、たくさんの人に大切にしてほしい。
そう感じさせてもらえた西粟倉ローカルベンチャースクールでした。
周りに支えてくれる人がいること。自分の好きなことに取り組めること。好きな場所に行けること。好きな人に会いに行けること。そして西粟倉村で、たくさんの魅力的な人たちと出会えたこと。
まずはそんな自分にとっての幸せと向き合ってみることから始めたいと思います。

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